建設業許可を取得する上で営業所ごとに許可業種を分けたいということもあるでしょう

建設業許可を受ける際には29の許可業種の中から必要とされるものを選択し、申請をすることになります。

全ての許可業種をまとめて取得できてしまうような大企業であれば迷うことも無いのでしょうが、少なからず我々が対応をさせていただいたものについては全ての許可業種を取得された会社はありません。

そう、そのほとんどの会社において、少ない実務経験や資格保有者をとにかく掘り出して、何とか許可業種を増やして取得しようとされているわけで、資格者などに余裕がある会社は少ないのです。

そこで、便宜上、営業所毎に許可業種を分けなくてはならない場合や、意図的に許可業種を分けたいという場合もあるでしょう。

このページでは営業所ごとに許可業種を分ける場合について説明してみたいと思います。

まずはおさらい!建設業法でいう営業所とは??

建設業法上、建設業許可において意識するべき営業所は俗に言う本店や支店、単なる営業所などの全てを指すわけではありません。

仮に本社のほかに既にいくつもの支店が存在していたとしても、建設業を営む場所(請負契約などを締結する場所)が一ヶ所しかなければそこを本店として許可を受ければ問題ないのです。

ですから、このページで言う営業所とは、建設業法上において登録が必要となる営業所を意味しており、単なる事務所や資材置き場、職人の拠点など請負契約とはほど遠い全く関係の無い事務所などは無視していただいて結構です。

営業所に配置しなくてはならない責任者

営業所には二種類の責任者を配置することが義務付けられています。

その一つが経営業務の管理責任者、もう一つが専任技術者です。

もっとも、経営業務の管理責任者は本店となる営業所(主たる営業所)に在籍すれば良いことになっており、それ以外の営業所(従たる営業所)には請負契約締結の権限などを委任された施行令第3条に規定する使用人(令3条使用人)を配置することで問題無いとされております。

令3条使用人は請負契約の権限など会社としての経営を左右するような方を指しますから誰でも良いとはいきませんが、資格要件などが無いことから少なからずそういう意味では問題となることはないと感じます。

今回の営業所の許可業種を語る上で問題となるのはもう一つの専任技術者の方で、こちらは営業所毎に必ず配置をしなくてはならない責任者です。

本題!営業所毎に受ける許可業種を分けるにはどうしたら良いのか?

主たる営業所や従たる営業所の区別は無く、請負契約を締結する許可業種について専任技術者の配置が必ず必要です。

もしも主たる営業所と従たる営業所のそれぞれにおいて建築工事業を請負う場合には、双方の営業所に各人専任技術者を配置しなくてはなりません。

本来であれば複数の営業所を構えるに当たって、全ての営業所で許可を受けた全業種の専任技術者の配置が叶えば言うことはないのですが、限られたスタッフで運営している会社がほとんどですから、複数の資格者を確保するなんて楽じゃないですよね。

建築工事業で言えば許可を受けるためには建築士や建築施工管理技士などの資格者を求めているわけで、そんなにゴロゴロと沸いて出るような資格ではありません。

そこで敢えて、営業所毎にメインとなる許可業種だけの請負締結に特化して、許可業種を分けるなんてケースもあるのかもしれません。

主たる営業所では建築工事業、従たる営業所ではとび・土工工事業なんて具合いです。

理論上は営業所毎に許可業種を分けて登録することは可能

ある営業所では一棟建ての建築工事の請負がメイン、別の営業所ではリフォームなどの内装工事が中心と言った会社さんもあることでしょう。

建築工事業と内装工事業は大いに関連する業種ですから、本来であれば双方の営業所にて全ての許可業種を受けていただきたいところですが、資格者の都合上、そうは言っていられない場合だってあり得ます。

そんな時はそれぞれの営業所でメインとなる許可業種を受けておくということもできなくはありません。

この手法を取り入れることで、少ない資格者で複数の営業所を登録することができますから、営業所毎に必要な許可業種だけの専任技術者で足りるということになり、メリットと言えばメリットです。

しかし、正直なところあまりお勧めしないというか、積極的に取り入れて欲しいとは思っておりません。

営業所毎にて許可業種を分けることを何故、お勧めしないのかということも知っておいて欲しい

建設業許可は500万円以上(建築工事業は1,500万円以上)の工事を請負う際に必要となる許可であってこれ未満の工事を請負う場合には許可は必要ありません。

例えば建築工事業で許可を受けているからといって建築工事業の請負に縛られるかと言えばそんなことはなく、その他の大工工事などの請負だってできます。

あくまでも、建築工事業が請負金額に制限が無いのに対して、大工工事業では500万円未満という制限が付くに過ぎません。

そしてここからがとっても勘違いの多い部分で、重要な所。

実は複数の営業所がある場合、ある一つの営業所で許可を受けているとその他の営業所では金額の大小にかかわらず請負契約を締結することはできません。

これは今回のようにいくつかの営業所毎に許可業種を分ける場合に限らず、営業所として登録していない事務所などの全てが対象になります。

つまり、営業所毎にて許可業種を分ける場合には、それぞれの営業所が受けている許可業種と会社として許可を全く受けていない許可業種の500万円未満の工事についてのみ請負契約が取り交わせるということです。

先の例で言うと、主たる営業所では建築工事業、従たる営業所では内装工事業と分けて営業所登録をしている場合、例え500万円未満の工事であっても主たる営業所において内装工事の契約を取り交わすことはできません。

これが、関連する工事業の場合には営業所毎に分けるということをお勧めしない大きな理由です。

営業所毎に許可を受けても問題とならないであろうケース

建設業許可の許可業種についての区分として明確なものでもなく、公的にそのようにされているものでも無いのですが、大きく分けて「土木系」と「建築系」に分けられるような気がしております。

この土木系と建築系が全く関連が無いかというとそんなことはないのですが、土木系工事をメインに請け負っている会社が一戸建てやリフォーム工事(エクステリア工事は別物)をしているイメージはあまりありませんし、建築系工事をメインに請け負っている会社がコンクリートを打ちっぱなしの工事をしたり、舗装をしてみたりというのはあまりイメージがわきません。

要は、これらを分業として考える場合には営業所毎の許可業種の振り分けもアリなのかもしれません。

まぁ、電気工事とか管工事といった類は土木系でも建築系でも存在するので完全なる分離は難しいものもあるんですけどね。

一つの参考例としては、ある営業所では土木系工事、別の営業所では建築系工事しか請負わないなんて場合には、営業所毎に許可業種を振り分けることで却ってメリハリがつくこともあるのかもしれません。

一般建設業と特定建設業は一緒に受けられない

一応、最後に追記しておきますと、同一の許可業種については一般建設業許可と特定建設業許可を同時に受けることはできません。

できないというよりも両方の許可を取る意味が無いと言った方がふさわしいような気がするのですが、営業所毎に許可を分ける場合にはこれがネックとなる場合もあるので記載します。

会社として特定建設業許可を受けていて、従たる営業所には特定建設業の専任技術者要件は満たせないが一般建設業許可の要件が満たせる者が存在するなんて場合。

都合よく考えれば、じゃあ従たる営業所は一般建設業許可で!となるでしょう。

これができないのです。

ですから、複数の営業所を構える会社においてはこれも敢えて特定建設業で許可を受けずに、一般建設業に留めておくというのも判断としてはありです。

請負の都合上、どうしても特定建設業が必要な場合は難しいですが、100%下請負の会社においては特定でなくても問題は生じませんので。

営業所一つとってもルールが難しいですね。

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